インターネットでトイレリフォームの事を調べていると、
- トイレリフォームで失敗しました・・
- 納得のいかないリフォームになりました。
という書き込みを目にします。
しかし、トイレリフォームを失敗しない為にはどうすれば良いのでしょうか??
知らずに工事を進めると後々後悔することに・・
そうならない為に今回はトイレリフォーム失敗事例のご紹介と、トイレリフォームのときに押さえておきたいポイントをまとめました。
トイレリフォーム失敗事例
トイレリフォームをした方が「失敗した!」とクレームが多いポイントをまとめてみました。
トイレのリフォームをやる前に、失敗した人の例を学んで納得のいくトイレリフォームにしましょう。
サイズ選びで失敗
便器は種類が多くタイプによってサイズも大きく異なってきます。トイレのスペースを考慮しないと、便器が場所をとってしまい狭くなってしまうこともあるのです。スペースが狭いと掃除がしにくくなるので、清潔に使うのが難しくなってしまいます。
床材選びで失敗
具体的には、トイレの床を無垢材や複合フローリング材にしたところ、1年もしないうちに床の表面に黒いシミが現れて、とても汚いトイレになってしまったというものです。
実は無垢材やフローリングなどの木材は水に弱く、さらにアンモニアやトイレ洗剤が着いてしまうと腐食や変色しやすくなってしまうのです。
もともとトイレで使うのには向いていない材質なので、トイレマットを敷いたりまめに掃除したとしても、黒ずみは避けられません。
最近では大理石をトイレの床材に選ぶ人が多いのですが、大理石もトイレの床に使うと劣化が非常に早く進んでしまいます。大理石もトイレの床にはつかはない方が良いでしょう。
レイアウトでの失敗
トイレのレイアウト(配置)もよく失敗しがちな事の1つです。タオル掛けやトイレットペーパーの位置、棚の取付位置などによりトイレの使い勝手が変わってきます。
タオルホルダー設置
リフォームが終わりタンク式の便器をタンクレスに新調したけど、タオルホルダーがそのままというケースがあります。
いくら水道水とはいえ、トイレに水滴が落ちていると気持ちのいいものではありませんよね。
そこで、タオルホルダーを手洗い場の横に移したはいいものの、元あった場所に穴が空いてみっともない状態になってしまう場合もあります。
ペーパーホルダー設置
タオルホルダーと似たような失敗例が、ペーパーホルダーの失敗です。
また、便器の位置が変わってしまい、振り返らないとトイレットペーパーを取れないこともあるでしょう。
このようにペーパーホルダーの位置を失敗すると用をたすたびに大きなストレスになってしまいます。
棚設置
掃除道具やトイレットペーパーを収納するための棚。あれば便利だと考えていたけど、実際に設置してみると思った以上に大きくてスペースを取ってしまう・・・。
このように『トイレに大きな棚を設置してしまいトイレが狭くなっ』たというケースの報告が多くあります。
明るさ(照明)での失敗
オシャレな雰囲気のトイレにしたいからと照明を変えた結果、「失敗した・・・」というケースが多くなっています。
例えば、トイレの雰囲気を明るいものにするために照明を明るいものに変えて目がチカチカしてしまうといった事例があります。
逆に、間接照明に変えてしまい暗くなってしまったというものがあります。暗くて何も見えないと健康チェックもしずらくなってしまうので、意外と重大な結果になりかねません。
排水管の位置で失敗
排水管の位置を間違えてしまうという失敗例があります。排水管の位置には「壁排水」と「床排水」の2種類あります。
例えば、家の排水の造りは「壁排水」なのに、「床排水」用の便器を選んでしまうというケースがあります。この場合、排水管を敷きなおしたり、床の張替えをしなければならなくなるなど工事の手間や費用が多くなってしまいます。
機能の見極めでの失敗
ウォシュレットや暖房便座だけではなく、除菌抗菌などトイレはどんどん多機能になっています。
また、できる機能が多くあれば便利というわけではありません。
「全自動洗浄のトイレに慣れてしまったせいで、会社や外出先で流すのを忘れてしまうようになった」
「便利な機能をたくさんつけたが、高齢の母が使い方を覚えられない。説明しようにも中に入るわけにはいかないので難しい」
以上のように、多機能になればなるほど困ることが出てくるそうです。
ドアでの失敗
ドアの失敗で多いのは、内開きにしてしまったというものです。
内開きのドアにしたせいで、スリッパがドアに引っかかりやすくなってしまいます。そのために、ドアを全開にすることができなくなってしまうのです。
スリッパが引っかかるだけならまだ良いのですが、高齢者のご家族がいる場合は重大な事態を引き起こすおそれがあります。トイレの中で倒れてしまったときに、ドアに体が引っかかってしまい、助けるのに時間がかかったというケースがあるのです。
このような事態にならないように、ドアの開き方には注意をするようにしておきましょう。
バリアフリーでの失敗
家族の中に高齢者がいる場合、手すりを取り付けるなどバリアフリー化を考えなければいけません。
しかし、せっかくトイレをリフォームしてバリアフリー対応にしたのに、当の高齢の家族から「余計なことするな」と言われたり、他の家族からは「邪魔くさい」と言われることが多いようです。
できるだけ手すりは取り外しができるものにしましょう。
掃除のしやすさを考慮せずに失敗
トイレは家の中で最も汚れやすく、なおかつ最もお客様の目に触れやすい場所になります。
そのため、掃除がうまくできないでいると家全体の印象が悪くなってしまいます。
ところが、リフォームによって手洗い場や棚を作ると、掃除をしなければいけない箇所が増えるため掃除の手が回りにくくなります。
- 床材の素材
- スペースの有無
- トイレの形状
- パイプの露出
以上のポイントに気を付けるようにしましょう。
コンセントでの失敗
トイレリフォームで念願のウォシュレット付き便器を購入したのは良いものの、コンセントを設置し忘れてしまった・・・、という失敗例を意外と多く聞きます。
せっかくウォシュレットを購入しても電気がなければ使うことができません。
修理とアフターサービスでの失敗
リフォーム工事は何事もなく終了したし、仕上がりにも問題はない。
しかし実際に使用していくなかで、不具合が出てて修理が必要になるケースもあります。
ところが、工事を頼んだ業者に連絡しても「アフターサービスはやっていません」「修理までは担当できません」と言われ、単なるクレーム扱いされた。
最近リフォーム業界でそんなトラブルが増えています。
業者の質(選び方)で失敗
トイレそのものはTOTOやリクシルなど優秀な製造会社が作っているため品質に差はほとんどありません。問題になるのは実際に現場で工事を行うリフォーム業者の質です。
「身内・知り合いだから」「安く仕上げてくれるから」といった理由でリフォーム業者を選ぶ人が少なくありません。
特にトラブルが多いのは、知り合いだからという理由で業者を選ぶ場合です。
そして、そのほとんどで人間関係がこじれてしまうというトラブルになってしまいます。
打ち合わせ不足での失敗
リフォーム業者とのコミュニケーション不足で、リフォームを失敗してしまう例が多くありますので気をつけましょう。
また、業者さんとのコミュニケーション不足が原因で、家全体とトイレのバランスが悪くなってしまったトラブルや、やってくれると思っていたサービスが受けられなかったといったトラブルもあります。
壁紙選びでの失敗
壁紙をデザイン重視で選んで失敗してしまうという例があります。
また、汚れが目立ちにくい色のものを選んでしまったため、掃除の手が回らずニオイが固着してしまうということもあり得ます。
トイレの壁紙を選ぶときは、以下の3つのポイントで選ぶとよいでしょう。
- 汚れが落ちやすい
- ニオイが付きにくい
- トイレを狭苦しく見せない色
窓の大きさでの失敗
開放感のある明るいトイレにしたいと窓を大きくする人が多いのですが、窓の大きさで失敗したと感じるケースもあるので注意が必要です。
意外と多いのが、大きい窓にしたせいでかえって視線が気になるようになってしまったというもの。
また、気候と窓の大きさの関係も大事です。夏に窓から差し込んでくる西日が差し込んできてすごく暑いという人もいるようです。逆に、冬場は冷気が大量に入り込んで寒いという声も聞かれます。
金銭的に余裕があれば、真空ガラスなど断熱性の高い窓を選ぶようにしたいものですね。
手洗い場での失敗
最近はタンクレス便器にリフォームする人が多いのですが、そのためには手洗い場を設置しなけばなりません。
そのため、手洗い場設置に関する失敗事例も多く報告されています。
タンクレス便器は省スペースで利用できます。しかし手洗い場を大きくしたり、もともとトイレが広くない場合ですと、このように狭小トイレになってしまうのです。
タンクレスでの失敗
手洗い場だけではなく、タンクレス便器そのものについても失敗例があります。
タンクレス便器はタンクに水を貯めて洗浄するのではなく、直接水道の水を利用して便器を洗浄する仕組みになっています。そのため、洗浄する力は水道の水圧によって決まるのです。
場合によっては、水圧が弱かったためきれいに洗い流せなかったり、詰まりやすくなってしまいます。
トイレリフォームで失敗しないポイント
トイレリフォームの失敗例を見てきましたが、そこを踏まえてトイレをリフォームするときに事前にチェックしておくべきポイントをまとめてみました。
20年後を想定したリフォームを考える
トイレは頻繁にリフォームするものではありません。一度リフォームしたら、10年、20年は使い続けるものです。
そのため、今だけをみるのではなく20年後の将来までも考慮に入れてリフォームを考えましょう。
予算とリフォーム範囲を考える
ショールームに行ったり、カタログを見たりすると、ついついあれもこれもと詰め込みたくなってしまいがちです。
ですが、身の丈に合った適切な予算と本当に必要なリフォーム内容を行うようにしましょう。ちゃんとしたリフォーム業者が見つかったら、この2点を相談すると良いですよ。
要望を業者にしっかり伝える
リフォーム業者に要望を伝えきれていないと、事前のイメージと違うトイレになっていてがっかり、ということは少なくありません。
どんなトイレでこれから生活していきたいのか、どんなトイレにして欲しいのかを業者にしっかり伝えるようにしましょう。
業者とコミュニケーションが取れていれば、全て要望通りにいかなくとも納得いくリフォームができるはずです。
トイレに傾斜がないか確認する
馴染みがないかもしれませんが、トイレには基準勾配というものがあります。トイレの基準勾配はトイレの排水をスムーズに行うためのもので、便器と配管の間に勾配がないと排水がうまくいかず詰まりの原因になってしまうのです。
そして、トイレに傾斜があると基準勾配が無力化されてしまうことになりかねません。
コンセントの有無を確認する
リフォーム後に利用する便座がどのような機能を持っていて、どれくらいの電力が必要なのかでコンセントが必要になる場合があります。
例えば、暖房便座だけだと300〜500Wの消費電力が必要とされていますが、これに温水ウォシュレットがつくと1000〜1400Wの消費電力が必要になると言われています。
シンプルな便座ならコンセントはいりませんが、以上のような機能をつけようと思ったらコンセントは必須になります。
また、トイレは水気が多いのでコンセントを新設置するときにはアースが必要なので忘れないようにしましょう。
床材選びのポイント
トイレはあなたが思っている以上に床材の耐久性が必要な場所になります。なぜなら、耐水性、耐アンモニア性、洗剤への耐性と洗いやすさ、そして床材としての頑丈さが必要だからです。
リフォームの失敗事例でも紹介した通り、フローリングや大理石にすると汚れやニオイが固着しやすく、劣化も早いのでトイレの床に使うのには向いていません。
トイレの床材として求められる要素を備えているのは、クッションフロアです。掃除がしやすく、特殊加工も施しやすいので防臭性にも優れています。なにより、値段が安いのが大きなポイントです。
トイレの修理と交換で迷った方へ
- トイレの流れにくくなった
- 水漏れがする
- 便器にひび割れがある
このような不具合が起こると、たいていの場合まずはトイレの修理を検討することから始めるのではないでしょうか。
修理業者のホームページやチラシを見ると、格安な料金で修理ができるように思えます。しかし、ここで案内されている料金は基本料金なので、出張費や部品代などが別途請求されてしまうのです。結局、修理費用も数万円かかってしまいます。
トイレの耐用年数は30年程度と言われていますが、便器や配管などは10〜15年くらいで寿命が来ることが多いです。そのため、今後も快適にトイレを使うことを考えると、修理が必要になった時点で交換するのがちょうど良いということもできます。
また、年間で14,000〜15,000円水道代がお得になるモデルもあるので、最新の節水型便器と取り替えれば今後10年間で14万円も水道代を節約できるようになります。
以上のように考えると、トイレが故障したときというのは、トイレをリフォームするベストなタイミングと考えることもできるかもしれませんね。
トイレリフォームの「一式」表記には注意
トイレのリフォーム業者のホームページやチラシを見ると、「トイレリフォーム 一式〇〇万円!」と書いてあることがあります。
わたしたちのようにリフォームに慣れていない人が見ると「一式=何もかもひっくるめた全部」という意味だと解釈するので、どんな大規模なリフォーム工事になっても値段は変わらないと思いがちです。
ところが、リフォーム業者のいう「一式」は「基本的なリフォーム工事」のことであり、大規模な工事になるほどオプション料金がかかるようになります。
このように、「一式」という言葉の捉え方の違いで料金トラブルが多発しているようです。「一式」であらわされた価格以上の料金を請求されたというクレームが多くあります。
「『一式』と表記している業者は信用してはダメ!」なんていう言われ方をします。
そもそも、「一式」というのは細かく表記するのが大変なときに、ひとまとめにする意味で使われる表現です。そのため、「一式」という表記をしているだけで、ダメというわけではありません。
リフォーム業者に見積もりを出してもらうときに、「一式」の意味を聞いたり、あるいはひとまとめにせずに細かく書面に出してもらいましょう。
このときに細かい内容に関しても書面にしてくれる業者は信頼できます。反対に、もしもこの申し出に渋る様子があると、その業者は避けた方が良いかもしれません。
まとめ
いかがでしたか。
ここではトイレリフォームの失敗事例の代表的なものと、トイレリフォームを失敗しないためのチェックポイントを紹介してきました。
トイレは何度もリフォームするものではありません。一度のリフォームで10年20年使い続けるのが通常です。
そのため、リフォームに当たってはチェックすべき点を確実にチェックして、事前の準備をしっかりしておきましょう。